30代で実家ぐらし、仕事が続かない男の日々

1985年生まれの32歳。働くことが苦痛すぎて耐えられず、無職と短時間労働をくり返す男の日々を綴っていきます。現在は週2でポスティングをやっています。

自分のことを何と呼ぶか ―男性の一人称問題―


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自分のことを何と呼ぶか。31歳の今でも悩む。

 

公的な場面では「私」ひとつで済むが、一歩そこから離れると難しくなる。職場では「私」で良くても、退勤後の同僚との飲み会でも「私」だったら堅苦しい。

 

***

 

小学校1年の途中までは、一人称は自分の名前だった。周囲が「○○くん」と呼ぶので、自分でもそのように呼んでいた。ところが小学校に上がると、友達から変だと言われる。

 

しばらくは自分の顔を指差してごまかしていた。

 

母親に相談したら

「『オラ』でいいんじゃない?」

と言う。孫悟空(『ドラゴンボール』)や、野原しんのすけ(『クレヨンしんちゃん』)の一人称だ。

 

しかし「オラ」なんて誰も言ってない……。結局、周囲で多数派だった「俺」にした。

 

***

 

そのまま時は流れ。

高校で転機が訪れる。不登校になり、本の虫になったことだ。

 

読む本は主に小説以外。著者の一人称は「私」か「僕」だ。本でわざわざ「俺」なんて書く人はまずいない。不良キャラの人ぐらいだ。

 

小説だと、様々な一人称の人物が登場する。知的な男性が好きだったので「僕」に惹かれた。

 

当時の手記を読むと、当初は「オレ」と書いていたものが、次第に「僕」へと変わっていっている。

 

***

 

文章の上では「僕」になったが、会話の上では「俺」のまま。大学に入っても変わらない。ただずっと違和感があった。

 

当時「自分は知的キャラである」と思っていたので、自分を「俺」というのは嫌だった。「『俺』と言う男は粗野。自分はそうありたくない。『僕』で行きたい」と思っていた。

 

そこで大学2年あたりで「僕」と言い出した。でも違和感が強すぎて、長続きしなかった。

 

大学3年あたりで、周囲に変化が訪れる。ゼミなどで発表する際の男子学生の一人称が「僕」から「私」に変わっていった。就職活動の影響かと思う。僕も発表の場では「私」と言うようになった。

 

それでも日常生活は別だ。一般の男子学生は、普段は「俺」のまま。ところが僕は普段から「私」と言いたくなった。

 

しかし男性が親しい人にも「私」ではおかしい。とすると私は「俺」「僕」「私」も使えない。

 

結局、消去法で「自分」と言うようになった。うちの母がよく「自分は」ということがあり、その影響もあった。

 

***

 

ただ、ずっとしっくり来ない。

 

たとえば、友達とおしゃべりしている時に「あはは。自分じゃないよ~」と笑いながら言えるかどうか。何か違和感がある。「俺じゃないよ」「僕じゃないよ」などと比べると、どうも感情を乗せづらい。「自分」という一人称は、くだけた場面との相性が今ひとつだ。

 

また、関西では「あなたではないの?」と言う時に「自分ちゃうん?」と言う。「自分」は二人称。だから関西ではますます使いづらい。まあ関東在住なので、そこは考慮しなくていいけど。

 

あとは、子供相手にどうするか。

 

子供に「おじさん、俺、間違ってる?」と聞かれたとする。それに対して中年の僕は「いや。自分はそれでいいと思う」と答える。

 

うーむ。やっぱり何か変だ。とにかく「自分」は使い勝手が悪い。さりとて代わりはない。

 

ただ「俺」か「僕」かの二者択一だったら「僕」にする。「俺」だけは嫌だという思いが一貫してある。

 

大事なことを書き忘れていた。「僕(ぼく)」には二種類のアクセントがある。すなわち「高・低」(頭高型)か「低・高」(平板型)か。前者は子供っぽいと感じる人が多いが、後者はそうではない。僕が志向する「僕」は後者だ。

 

***

 

【余談】

今回書いてきたことは、女性にはない悩みだ。ただ女性にも一人称の悩みはある。女の子が小学校高学年ぐらいになると「ウチ」なんて言い出すのは「私」「あたし」に対する抵抗感からかと思う。

 

関西では「ウチ」もまともな一人称なのかもしれないが、関東においては思春期の女の子限定の一人称という感じだ。僕の姉もその頃には「ワシ」とか「あーし」とか、変な一人称を使っていた。

 

関東における一人称「ウチ」の女子は、高校あたりがピークで、そこから減っていくように思う。30歳で「ウチ」と言っている女性には会ったことがない。


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